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AIを物流業界に導入しよう|活用法は?課題は?使いこなすために何をすべき?

AIを物流業界に導入しよう|活用法は?課題は?使いこなすために何をすべき?
物流業界には、慢性的な人材不足やニーズの増加・多様化といったさまざまな問題が発生しています。この状況を改善するために革新的な役割を果たすと予想されているのが、AI(人工知能)です。

そこで今回のコラムでは、物流業界にAIを導入する利点・欠点や活用法などについて詳しく説明します。AIを使いこなすためのポイントや注意点も紹介していくので、物流業務の効率化を進めたい・課題解決を目指したいという担当者の方はぜひ最後まで今回の記事をご覧ください。

物流業界が抱える課題点は?

物流業界が抱える課題点は?
AIのテクノロジーがロジスティクスにもたらす影響について確認する前に、現在の物流業界が抱えている課題点について学んでおきましょう。ここでは代表的な課題点として、以下の3つの背景を例に挙げます。

  • 慢性的な人手不足
  • ニーズの増加と多様化
  • 地球環境の悪化

慢性的な人手不足

現在、物流業界で働く従業員の数が足りていないことが日本でも大きな問題となっています。というのも、人材や人手が不足している過酷な労働環境の中で働かなければならないというパブリックイメージがまだ根強く残っているからです。

このほか、時間外労働や作業量が多いというイメージの定着によって、物流業界で働こうとする若い労働力が増えにくくなっています。この結果、現在物流業務に従事しているスタッフの1人あたりの労働量が増加し、慢性的な人手不足がさらに進んでしまうという悪循環が発生しているのです。

ニーズの増加と多様化

近年、ECサイトをはじめとしたWEBサービスを用いるオンラインショッピングが一般化しています。

この影響により、消費者のニーズも増加。それに加えて、各消費者が求める内容が非常に多様化していることも重要です。たとえば、配達時間や置き配の有無などを細かくカスタマイズできる点が例に挙げられるでしょう。

こういったニーズに応えていくには、物流業界全体できめ細やかな対応を心掛けなければいけません。しかし、前述したように現在の物流業界は人手不足に悩まされているため、すべてのニーズに対して完璧な処理ができているとは断言できない状態です。

地球環境の悪化

お客様に商品や製品を届けるには、トラックを使って各エリアへ荷物を配送する必要があります。よって、二酸化炭素の排出による地球環境の悪化も物流業界の問題点の一つです。

そのため、地球環境の維持とビジネスの両立に向けて努力する姿勢を見せることを目的に、エコに配慮した取り組みが求められています。具体的には、無駄な作業工程をなるべく削減するために、従来の手作業からロボットをはじめとしたDX化に移行することが主な例となるでしょう。

物流業界が抱える課題点については、物流コストの観点から「物流費が高騰する理由4選|価格を抑えるためにすべきことは?」でも説明しています。今回のコラムとともにご覧ください。

物流業界でAIを導入する利点と欠点は?

物流アウトソーシングとは?
物流業界に多くの課題が発生していることが分かったところで、それらの問題を解決するきっかけとなるAIの重要性についてチェックしていきましょう。ここでは、その一助となる情報として、AIを物流業界に導入する利点と欠点の詳細について解説します。

物流業界でAIを導入する利点

AIを物流業界に導入すると、主に以下のような利点が感じられるでしょう。

  • 業務効率化に貢献できる
  • 省人化によって、少ない人員で業務が完了できる
  • コア業務にリソースを割くことができる
  • 高齢の従業員にかかる業務負担が大きく軽減できる
  • 需要予測によって、全国に存在する多様なニーズに対処できる
  • 今後のビジネス展開が正確に解析・予測できる
  • 在庫の最適化を大幅に進められる
  • トラックドライバーの運転による事故やミスを防止する
  • 効率を向上させることによって、二酸化炭素の排出量が低減できる
  • 作業時間をカットできる

これらの利点が感じられる理由は、業務に関連するデータをもとに無駄のない業務を実施することができるからです。実際の業務の一部を自動化することもできるので、物流業界全体の労働環境が改善されていくことでしょう。

物流業界でAIを導入する欠点

膨大なビッグデータを用いたAIの導入には利点もありますが、その一方で、それに基づいた欠点も存在します。主な具体例は以下の一覧の通りです。

  • AIの導入や開発・管理に大きなコストがかかる
  • ビジネスの形式を変えるために長い準備期間が必要になる
  • 学習元となるデータを用意しなければならない
  • AIの導入について、現場で働く従業員の理解を得る必要がある
  • AI導入に関する規定やルールを整えなければならない
  • AIを採用したからといって、すぐに明確な成果を出るわけではない
  • AIの精度が低いこともある

以上のことから考えると、AIを導入しただけで満足せず、社内全体の環境整備や人間関係の構築に力を入れる必要があるとわかります。AIを用いた社内システムが形骸化しないように、細かな部分まで意識していくことが重要です。

物流業界でAIをどう活用する?

物流アウトソーシングの費用は?
では、具体的に物流業界においてどのような業務にAIが活用できるのでしょうか?ここでは、私たち北王GROUPが考えるAIの活用方法についてまとめていきます。

  • 配車の最適化
  • 倉庫における人員配置の最適化

配車の最適化

物流業務に欠かせないトラックの配車も、AIを活用することによって最適化することができます。

特に、複数の荷主の荷物をまとめて共同で配送する場合、それぞれの荷主が希望する配送時間に合わせたコース・ルート設定が必要になります。そのような際に、AIの技術を利用すれば、それぞれの希望に合わせた適切なルートを効率的に作成することができます。

また、AIを活用することによって、業務に使用するトラックの車格(サイズ)や荷量を最適化することも可能。取り扱う荷物の量や用いる道路の道幅は配送のシーンによって変動するため、AI技術を活用すれば荷物量や駐車場のサイズに適した配車を行うこともできるのです。

このようにAIによって配車を最適化することで、労働時間を短縮して人手不足による業務負担を軽減したり、燃料費・高速道路の利用料金などを削減したりすることが期待できます。

倉庫における人員配置の最適化

AIを使って倉庫人員配置を最適化することも、代表的な活用法の一つです。倉庫の荷物量がどれだけ多くなるかをAIで把握・予測し、それに応じた人員を設置することで業務効率化における効果が見込めます。

なお、人員配置の提案にあたって気をつけるべきポイントは、既存の価値観にとらわれず、生産性を重視して判断することです。明確なデータをもとに今後の方向性を決めることで、さらに業務の能率をアップできるでしょう。

こうしてAIを活用して人員配置を最適化することによって、人件費の削減、さらには、仕分けや在庫管理などの倉庫業務における遅延を抑制することが可能になります。

私たち北王GROUPでも、今後の事業発展に向けて、このようなAIの活用を検討しています。

関連記事:物流の効率化事例まとめ|業界の現状や気をつけるべき点も解説

物流業界でAIを導入するポイントは?

物流アウトソーシングの費用を抑えるコツは?
最後に、物流業界でAIの導入を推進する際に気をつけるべきポイントを説明していきます。事前にこの内容を意識することで、よりスムーズに業務が進められるでしょう。

  • AIの力を過信しすぎないこと
  • スモールスタートを心掛けること
  • AIを取り扱う業者を厳選すること
  • 常に新しい情報を仕入れること

①AIの力を過信しすぎないこと

AIの導入で成功するためには、AIをあくまでツールの一種として活用することが大切です。よりわかりやすく言うと、AIの力を過信しすぎるのではなく、「AIはあくまでも人がコントロールするもの」という意識や視点を持つべきだということです。

導入にあたってAIに割り振るべき業務を見極め、その分空いた従業員のリソースでどのような業務を行っていくのかを考えるようにしましょう。こうした流れを通して、AIはあくまで仕事の補助をしてくれるパートナーだと認識することが重要です。

②スモールスタートを心掛けること

一気に大量のコストをかけてAIを導入すると、最終的なコストパフォーマンスが悪くなるリスクがあります。そのため、スモールスタートを心掛けることを忘れないようにしましょう。

まずは限られた部署や業務のみでAIを取り入れ、改善点を分析・修正しながら少しずつ規模を拡大することが必要です。この方法を選ぶことで全体的なコストが抑えられるうえに、現場の混乱を防げるという利点もあります。

③AIを取り扱う業者を厳選すること

AIを自社のみのリソースでまかなう選択肢もありますが、AIが必要な業務のみをスポットで外注した方が効率良く事業を進めていけるでしょう。

こうして在庫管理・入荷・出荷・検品・ピッキングなどの物流業務を外部の業者に委託することを「物流アウトソーシング」と呼びます。

その時に気をつけるべきことは、複数の業者の中から自社に適した企業を探し、選定することです。なぜなら業者によって得意な技術や過去の経験が異なるほか、請求される金額も大きく変わってくるからです。

できるだけ約4~5社以上の業者をリサーチ・比較しておき、その中からより自社のニーズにマッチした企業に依頼できるよう調整しましょう。

関連記事:物流アウトソーシングとは?委託できる業務や業者選びのポイントを説明

関連記事:物流アウトソーシングの費用は?コストを抑えるためのコツも解説

④常に新しい情報を仕入れること

AIの知識やノウハウは、急速なスピードで移り変わっていきます。そのため、現在のAIのトレンドについて積極的に調べ、常に最新の情報を仕入れることも求められるでしょう。

注目を集めるトレンドの変化に合わせて、運用する事業や委託する業者への依頼内容を新たに変更することも、今後のビジネスの成功において大切です。

食品物流・食品配送なら北王GROUPにおまかせください

北王GROUPは、3温度帯(冷凍・冷蔵・常温)対応の食品物流センター・食品倉庫を関東エリアで7つ運営しています。その規模は10,000坪を超えており、業界の中でもより充実した環境や仕組みが整っています。弊社のサポート・支援を活用することで、コスト削減や業務の負担軽減が実現できるでしょう。

また、保管から配送まで、多種多様な作業を一貫して北王GROUPの体制が受け持つことも可能。倉庫での業務を効率化することで、物流ビジネスの業績をアップすることができます。

資料請求やお見積もりも承っておりますので、首都圏や関東圏の食品配送の効率化をご検討中の方は、お気軽にお問い合わせください。
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