運輸・倉庫業を手掛ける、創業31年目の北王流通株式会社（黒田英則代表取締役・東京都北区）は、2020年4月、コロナウイルスの影響により当初延期予定にしていた、新入社員研修を、通常の集合研修型から、複数拠点へ分散出社させ、3密（密集・密閉・密接）を回避。また講師もTV会議システムを使い遠隔にて教育を行った。研修中はコロナウイルス拡大防止についての講義を実施し、新卒新入社員には5S係りを任命し、換気や消毒等、安全な職場環境をどのようにしてつくっていくのかを教育カリキュラムに導入。感染症予防に注意をしながら教育実施を工夫し継続している。

教育担当者はこのように言っています。
「昨今の状況より、新入社員の内定取り消しなど不安が募るニュースがおおく、当社の新入社員も入社まで不安な気持ちがあったと思います。また、教育延期等は初めて社会人になる新卒社員にとって業務習得の初期不安にもつながり、コロナ収束後の現場回復時は混乱も予測され、十分な教育を結局できないのではと懸念しておりました。また、現在当社の主なお客様は飲食店様なので、その多くが営業を自粛されているこの時期に、物量が減っている中で育成時間を増やすことで会社としても成長できると感じ、教育実施を決断しました。私も教育担当ですが現在妊婦で職場に行くことが難しくTV会議システムを使い、講義を担当しました。遠隔での教育でどこまでできるのか不安でしたが、昨今の新入社員さんはオンライン上のやり取りに強く、直接コミュニケーションがとれない中でSNSや各種ツールを使いこなしており、今後の業務推進のヒントを当社としても多く頂きました。」

また、人事室本部長はこのように言っています。
「今回のコロナの影響は売上げ等の打撃はもちろん大きいですが、採用活動や教育に力をいれることは、物流業界の課題である人手不足を改善していくことが出来るチャンスという意味で追い風にも変えることができます。在宅勤務やTV会議システムを活用した研修など普段手を回しきれなかった点を強化し、今後に備えていくことは会社として必要だと感じております。食品物流の現場業務だけはどうしてもリモート対応ができない為、出社している全従業員の体温管理・会社からマスク支給・出勤時間調整等対策を実施しております。逆境をチャンスとして捉え今後も様々な課題解決へ挑戦していきたいと考えています。」

今後も当社の経営理念「安心をつなぐ食品流通イノベーター」を体現していけるよう、企業努力を続けていきます。